重度後遺障害でお困りの方 交通事故を起こした後、重度な症状でお悩みの方
まずは一度、ご相談ください。

重度の症状でお困りではありませんか?

遷延性意識障害について

自力移動・自力摂食,意味のある発語,意思疎通,認識のいずれも不可で,屎尿失禁状態にあることをいいます。
病院での全介助の状態にあったとしても,ご家族による手厚い介護が不可欠です。
長期間の手厚い介護を行うためには,その分だけ経済的補償を受けておく必要があります。また,介護負担の軽減や,被害者のより快適な生活のために自宅を改造する必要もありますし,脊髄後索電気刺激などの先進医療を受けるという選択肢もありますが,いずれにしても費用が莫大なものになりますので,少しでも多くの経済的補償を得ておく必要があるのです。

介護費問題

遷延性意識障害でもっとも重要なポイントは,将来の介護費用をどの程度認めさせるかです。
介護費用額の認定は,介護場所と介護者によってかなり変わります。

1 施設介護で職業介護人による介護を受ける場合

 施設利用料と介護料がそのまま介護費用として認められます。現実の負担額は,健康保険等の公的給付によりかなり軽くなるため減額はされますが,実際の負担感はないと思います。

 将来的に在宅介護を希望される場合には,その自宅介護費用に関連する補償も得ておく必要があります。ただし,一般的に自宅介護の方が施設介護より費用が高額になりますので,保険会社はかなり争ってきます。現実的に自宅介護が可能などの事情を踏まえ,将来的に自宅介護を行うことを立証する必要があります。

2 自宅介護の場合

 ⑴ 介護費用
自宅介護の場合,近親者のみでの介護,もしくは近親者が職業付添人の手助けを受けながらの介護を行う場合が多いように思います。介護費用は,近親者介護には日額8000円,職業付添には1万円~3万円程度が基準とされていますが,もちろん介護内容や時間によって変動します。
裁判所に適切な介護費用を認定してもらうためには,介護の実態をできるだけ正確に理解してもらうことです。介護日誌や介護の様子を撮影したビデオなどを証拠化しておく必要があります。

 また,近親者のみで介護をされている場合には特に注意が必要です。事故からそれほど時間が経過していないときには,ご家族の方も頑張って無理をして家族だけで介護をされている場合が多いのですが,長期にわたるといわゆる介護疲れで体を壊されたりして,職業付添人の手助けをする必要が出てくるのが実情です。しかしながら,裁判中は,ご家族だけで介護を行っていると,裁判所も職業付添の必要性なしとして近親者の介護費用しか認めてくれないことが多いのです。

ご家族の方が少しでも負担なく介護を行い,またそのきちんとした介護費用をもらうためにも,無理な介護計画は避けるべきでしょう。

 ⑵ 自宅改造費用
介護の負担をできる限り軽減するために,リフトをつけたりお風呂を改造したりする必要がありますが,その費用は賠償対象となります。
専門のリフォーム業者にきちんとした提案をしてもらうことが重要となります。

3 先進医療について

遷延性意識障害で全くコミュニケーションが取れなかった方が,脊髄後索電気刺激の治療を受けることで意識がある程度回復したという事例もあります。

まだ健康保険の適用が受けられないため,治療費は高額になるためぜひとも加害者に賠償してもらいたいと思いますが,裁判所は残念ながら否定的です。

だからといって治療効果が期待できるのに躊躇すべきではありません。重度の後遺障害の場合には,慰謝料などである程度の賠償が見込まれるため,それを治療費にあてるという考え方もあります。少しでも回復できるように積極的に検討してみて下さい。

途方に暮れていらっしゃるご家族・周囲の方へ

遷延性意識障害の方を介護して、途方に暮れていらっしゃる方、
どう介護すればよいのかを悩んでいらっしゃる方にお伝えしたいことがあります。
これまで、遷延性意識障害は、意識もなく、コミュニケーションも取れず、
自力移動など到底できない状態であると考えられてきました。
しかし、現在では、遷延性意識障害と診断された方の中にも意識がある方がいらっしゃり、
補助器具を利用することでコミュニケーションを取ることができる方、
リハビリによって移動できるようになる方がいらっしゃること が明らかとなっています。
もしかしたら、みなさまも、そのような情報は知っていらっしゃって、それでもどうしようもないと思っていらっしゃるかもしれません。

高次脳機能障害について
高次脳機能障害とは

 高次脳機能障害とは,脳の損傷により引き起こされる様々な神経心理症状の総称です。
 交通事故などで脳に強い外力が加わったことで,記憶障害,遂行機能障害(論理的に考え,計画,実行することができない),情動障害(人格変化など)などが生じることがあるのです。
 高次脳機能障害の患者は外見上健常であるため,周囲の家族・友人・同僚や被害者本人でさえ,高次脳機能障害という重大な後遺障害が残っていることに気付かないことが多くあり,「見えない障害」と言われています。そのため,たんなる怠け者のように扱われたり,周囲とトラブルを頻繁に起こしてしまう,ということはよくあるようです。医療機関でさえも,あまりなじみのある障害ではなく,かなりの高度医療機関にかかっていない限り,この障害を指摘してくれていないのが現状のようです。

見えない障害

弁護士法人 和氣綜合では,高次脳機能障害が「見えない障害」であることを踏まえて,ご相談のときに高次脳機能障害と認定されていなかったとしても,
頭部外傷を始め,事故により脳に強い外力が加わったと推測される場合には,高次脳機能障害について説明し,
専門の医療機関で検査を受けることをお勧めしています。

もちろん,高次脳機能障害はない方がよいに決まっていますが,万が一,高次脳機能障害があるようであれば,きちんと検査・診断してもらい,
適切な補償を受けておく必要があります。また,「高次脳機能障害」であると診断されることにより,ご本人も周囲の方々の理解を得やすくなり,
それまでよりもスムーズに社会生活を送ることができるようになります。

弁護士法人 和氣綜合では,これまで数多くの多種多様な高次脳機能障害の案件を取り扱ってきました。
今回はその案件を取り扱うなかで得られた知識・経験に基づき,不幸にも高次脳機能障害になってしまった場合に,
どのようにすれば適切な賠償を受けることができるのかなどを記載したいと思います。

医学的に詳しく知りたい方は?

 高次脳機能障害について,医学的に詳しく知りたい方は 高次脳機能障害情報・支援センターのホームページ ,自賠責保険上の取扱いなどを詳しく知りたい方は 損害保険料率算定機構のホームページ を参照されることをお勧めします。あくまでもこのページは,高次脳機能障害についての賠償上の問題点や適切に賠償を受けるための方法について簡単にまとめたものです。

高次脳機能障害で適切な賠償を受けるためのポイント

 何よりも自賠責で適切な等級認定を受けることが必要不可欠です。
 自賠法上,高次脳機能障害をその症状に応じて1級から9級までの等級を認定することになっていますが(右図参照),裁判所も,自賠責の等級認定を前提として後遺障害に係る損害(慰謝料及び逸失利益)を算定しています(詳しくは「後遺障害等級の重要性」をご参照ください)。
 したがって,適切な賠償を受けるためには,何よりも自賠責保険で適切な等級認定を受ける必要があるのです。
自賠責保険における高次脳機能障害の等級認定は,
「一,事故による脳損傷の有無」「二,障害の内容・程度」の2段階に分けて検討すると分かり易いと思います。

1 事故による脳損傷の有無

 自賠責保険における高次脳機能障害は,脳の器質的損傷を前提としています。類似した症状があっても,器質的損傷が確認されない場合には「非器質性の精神障害」として等級認定がなされ,最高でも9級までしかありません。
 このように脳の器質的損傷があるか否かで,自賠責保険上全く異なる取扱いがなされていますので,脳の器質的損傷を立証できるかが重要なポイントとなってきます。
 脳の器質的損傷には一次性損傷(事故の外力的作用による脳の直接的損傷)及び二次性損傷(頭蓋内出血等により脳の圧迫損傷)とに分けられますが,いずれも高次脳機能障害の原因となります(したがって,過労による脳梗塞等でも高次脳機能障害は発症する可能性があるのです。)。
 脳の器質的損傷を判断するに当たっては,㋐意識障害の有無とその程度・長さ,及び㋑画像所見などが重要となります。

㋐意識障害の有無とその程度・長さ
 「脳外傷直後の意識障害がおよそ6時間以上継続するケースでは,永続的な高次脳機能障害が残ることが多い」(自賠責平成19年報告書)とされていますが,意識障害が全くなかったとされる事例でも高次脳機能障害は起こり得るとされています。したがって,意識障害がないことは高次脳機能障害を否定する理由にはならないと考えるべきです。

㋑画像所見
 CT等の画像所見で局所性損傷が確認できない場合でも,びまん性軸索損傷を疑う必要があります。
 びまん性軸索損傷(脳の軸索の断裂が脳の随所(広範性)にみられる病態)の場合は,受傷直後の画像は一見正常である場合が少なくありませんが,軸索が損傷した場所に点状出血を生じる場合があり,また脳室内出血・くも膜下出血を伴いやすという特徴があります。受傷から3ヶ月程度で外傷後の脳室拡大(脳萎縮)が固定するとされていますので,例えば事故当初と3ヶ月後の画像資料を比較・検討することにより脳室拡大(脳萎縮)の有無を確認することができます。
ただし現在の医療水準を前提とすると,画像で捉え切れない脳損傷が有り得るとされていますので,画像所見がないことのみを理由として高次脳機能障害を否定することはできないと考えるべきです。

㋒まとめ
 ㋐と㋑で述べたように,①事故による脳損傷の有無を判定するにあたり,㋐意識障害と㋑画像所見は重要なポイントとなりますが,手持ち資料でそれらを示す証拠がなかったとしても,高次脳機能障害を否定すべきではないと思います。
少なくとも「頭部外傷」と「脳外傷による高次脳機能障害としての典型的な臨床症状」がある場合には,画像所見以外の客観的資料を整えて,高次脳機能障害を前提とした損害賠償請求を行うべきです。この点,自賠責保険は形式的・画 一的な判断を行うため,「非該当」と判断するかもしれませんが,裁判所は肯定的な認定をしてくれる場合が多いのではないかと思われます。

2 障害の内容・程度

 高次脳機能障害だけでなく身体性機能障害をあわせて等級認定がなされます。
 画像所見上で確認される脳損傷の内容・程度と症状の軽重とは必ずしも一致するわけではないとされています。
画像所見上で確認される脳損傷がそれほど重いものではなかったとしても,重篤な症状になっていることもあり得るのです。

 そこで,自賠責保険では,脳の器質的損傷が立証された後は,主治医の診断書(後遺障害診断書,神経系統の障害に関する医学的意見),家族の報告書(日常生活状況報告書)及び神経心理学検査の結果などから,障害の内容・程度を検討して等級認定を行っています。

 自賠責保険では,主治医の診断書を前提として,家族の報告書に矛盾がなければその内容に基づき等級認定を行っているように思いますので,主治医にどのような診断書を作成してもらい,また家族の報告書をどのようなものにするかが極めて重要なポイントとなります。
 もちろん主治医としては,患者の状態を中立的・客観的に診断することが求められているのですが,実際上は診断書作成にあたり患者やご家族の話しを かなり重視しているように思います。その意味では,先に家族の報告書を主治医に提出して患者本人の状態について予め報せておく必要があると思います。

 また,自賠責指定の日常生活状況報告書では伝えられないことがたくさんありますので,弁護士法人 和氣綜合では,ご家族の方から事故前後でどのように変化したのかを聴取して陳述書を作成するようにしています。
 ご家族が作成した日常生活状況報告書を検証すると,客観的に推測される能力よりもかなり良く記入されている例が見られます。
これは受傷後の全く何もできない状態を見てきたご家族にとっては症状固定時点の改善された状態を肯定的に捉えているためであると推測されますが,
あくまでも能力の程度については客観的に評価すべきです。弁護士法人 和氣綜合では,ご家族のお話しを伺ったうえで,客観的にはどのように評価をすべきかを詳しくお話ししています。

3 弁護士法人 和氣綜合の取組みについて

 ご相談の際に,既に高次脳機能障害であると診断され,立証上も特に問題のない事案では,自賠責保険での等級認定に向けてご本人及びご家族からお話しを詳しくお聞きして,これまでの経験に基づき予想される認定等級と実際の賠償額を具体的にアドバイスさせて頂いています。

 将来的に介護が必要となるケースでは,実務的に賠償が認められる付添介護費用や福祉設備の範囲と内容をご説明しながら,ご本人とご家族ができるかぎり負担を軽減して生活していくためにはどのようにすればよいのかをお話ししています。

 また,高次脳機能障害と診断されていなくても,「頭部外傷」があり,「高次脳機能障害を示す症状」が確認できる事案においては,「高次脳機能障害」の可能性を疑って,高次脳機能障害を専門的に取り扱っている病院をご紹介して受診と各種検査を受けるようお勧めしています。

 高次脳機能障害と診断された,あるいは高次脳機能障害と診断されたのではないがその可能性があるのではないかと疑ったら,一度,弁護士法人 和氣綜合にご相談下さい。